好きな曲 その2 [クラシック]
いまだ『指輪』全曲中断中!! 『じーくふりーと』へ進めません。英雄登場までしばらくかかりそうです。
同曲異盤を一番所有しているのは、たぶん『くるみ割り人形』のような気がします。
そんな中『クリスマス』の今日取り出したのが、フィードラー&ボストンポップスのこのLPでした。名演多い中で不思議に私を引き付ける演奏なんです。
なかなか古典的な曲のオリジナルスコア録音の少ないフィードラーですが、稀にこのような録音があります。有名曲をアレンジし多くの録音を残してきた伯楽の最晩年の『名演』です。聴きやすく『ホーム・ミュージック』的と思われがちなコンビですが、ここでは大変熱い演奏を聞かせてくれます。
序曲からフィードラーの熱い肉声がバンバン収録されており、トスカニーニばりに歌いまくっています。非常に演奏の振幅が大きく(テンポ&ダイナミックス両方で)、オーケストラの感情が大きく燃え上がっていることがひしひしと伝わってきます。これが80歳を超えた人の演奏だとは信じられませんし、事前に情報がなければ気が付かないでしょう。
踊るための曲としてではなく、一つの交響詩的な演奏で写実的でさえあります。組曲の終曲『花のワルツ』は感動モノで、個人の感情がここまで詰め込まれた演奏もそれほど多くはないと思います。かるく聞き流せる『くるみ割り人形』ではありません。聴き終わったあとジワ~と熱い感動が押し寄せてきます。
これは、『DECCA・PHASE 4』録音です。20本以上のマイクを使用したマルチ録音ですが、不思議に違和感のない録音です。たぶん残響の多いボストンシンフォニーホールでの録音でしょう、ボストンのオーケストラの美音と共に大変美しいホールエコーが見事に収録されています。
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