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録音 Ⅱ [オーディオ]

名録音。この話題になると必ず出てくるのがイギリス『DECCA』、アメリカ『Mercury』、『RCA』です。ジャズの世界では、『ヴァン・ゲルダー』録音。25~30年位前まで世界最大の音楽供給メーカー『EMI』はどうだったのでしょうか?

ロックポップスの世界で『ザ・ビートルーズ』『ピンクフロイド』『クィーン』等の録音をし、マニアの間では今なおオリジナル盤は『英盤(EMI盤)』と言わしめています。個人的には、日本で『カッティング』されたものより私の装置では『英盤』の方が良い音がしていると思います。ただし、レコード生産のための『スタンパー』を輸入し生産されたものは『英盤』とは違った味わいがありなかなかいいと思います。英オリジナル盤と比べコストパフォーマンスは完全に上です。
ただこのジャンルのLPはあまり所有していないため、多くは語れませんが・・・。『米盤』もマスタリング・エンジニアによっては素晴らしいものもあります。少し『EMI』から外れました・・・。

クラッシクのジャンルでは、『ブライムライン・マイク(日本流にワンポイント・マイク)』方式で1955年頃より本格的にステレオ録音を開始しています。前出の『DECCA』は『デッカ・トゥリー』を、『Mercury』は『3マイク・テクニック』を使い優秀録音を送り出しました。『EMI』は、確かに『ブライムライン・マイク』を中心としたシステムを使用していましたが、時としてまったく違った方法でも行われたとのことです。そこは、プロデュサー&エンジニアの判断だったようです。
『EMI』は、『DECCA』『Mercury』『RCA』のような強烈な印象の録音こそ少ないのですが、英国流のジェントルな味わいの録音が中心だと・・・、とんでもない!!他のメーカーより多少遅れはしますが、非常に鮮烈な録音が多く存在します。非常に『ワイド』で『ディープ』な録音です。前面に大きく広がる弦楽器群、深い位置に不思議なくらいクリアーに定位する管楽器群。『Mercury』が指揮台で、『DECCA』が優秀なホールの最前列で聞くような音であるならば、『EMI』録音は最優秀ホールーの最良の席でコンサートを味合うことの録音だと思います。

このようなテクニックがあったからこそ、多くの『ロック』や『ポップス』などでも優秀なアルバム録音ができたのでしょう。

これは、『ブライムライン・マイク』の写真です。左がシールドケースを外したところです。写真のマイクは『ノイマンM49』です。ブライムラインとは、1932年にこのマイク方式を開発した個人の名前です。彼は、ステレオレコードの発売を見ることなく1942年に第二次大戦で戦死しています。


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コメント 2

こんちは、お初です。

 「録音」・・・こいつはなかなか、厄介なものです。
 同じ曲なら、指揮者やオケではなく、録音メーカーの差異で、ディスクを選んでしまう事が、多々あります。

・・・『DECCA』が優秀なホールの最前列で聞くような音であるならば、『EMI』録音は最優秀ホールーの最良の席でコンサートを味合うことの録音・・・

 あるべりっひさんの上記の文章、的確にして、簡潔な説明。
 読んでいて気持ちイイです。
 個人的には、圧倒的に『デッカ』録音のライブラリーが多いのが、我が家の現状です。
 デッカの古い録音で、時々、ffの音が割れるのが、オーディオっぽくて好きなのです。
  
 これからも、寄らせていただきます。
 ではまた!
by (2006-07-26 13:15) 

あるべりっひ

はじめまして、Kotaroさん

わたくしは、同じ曲で選択を迫られた場合よほど録音が悪くない限り、どちらかと言えば『演奏家』でディスクを選ぶ方だと思います。

同じ演奏家、同じ録音の異国盤が並んだ場合は、そのメーカーの『母国』盤を選択するように大いなる努力をしているつもりです。

Kotaroさんの『ブログ』読ませていただきました。
私は、『レアル・マドリード』の大ファンです。(ただし、あの『イギリス人』は好きになれませんが・・・。)
また、そちらへお邪魔させていただきます。
by あるべりっひ (2006-07-27 21:33) 

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