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夢が・・・! [クラシック]

何年も前、英DECCAの名プロデューサー・カルウショウ氏の手記にあった録音が発売されるようです。
1955年夏、DECCAのウィルキンソン氏をはじめとするスタッフがワーグナーの聖地バイロイトに乗り込みます。そこには入社間もない(と言うより『押しかけ入社』)のエンジニア、ゴードン・パリー氏もいました。パリー氏は、知るひとぞ知る驚異的な『ワグネリアン』でカルウショウ氏も脱帽するほどだったとのことです。後に始まるショルティ氏の『指輪』全曲録音にパリー氏は欠かせなかったようですし、DECCAのワーグナー録音にはパリー氏の名は必ずクレジットされています。
1955年録音として、カイルベルト指揮の『さまよえるオランダ人』『ローエングリン』がモノラルで発売されています。DECCAはこの前年よりステレオ録音を始めておりその責任者ロイ・ウォーレス氏が作った2組目のステレオ録音セットをパリー氏はバイロイトに持ち込んでいたのです。モノラルの発売から遅れること15年してからパリー氏が録音した『オランダ人』のステレオ録音が突然発売されました。非常にしまったカイルベルト氏の素晴らしい演奏がステレオで聞くことで、より舞台と一体化しています。決してステレオ録音最初期1955年の録音とはクレジットを見なければ判りません。
1955年夏、『オランダ人』のみならず熱狂的超ワグネリアンのパリー氏は独断でカイルベルト指揮の『指輪』チクルス全曲を録音していたのです。そのことは、カルウショウ氏の手記に明記されています。この全曲録音は後の多くのワーグナー録音をDECCAが生み出すことの礎になったとのことです。この手記を読んだ瞬間、いつ発売になるの??やはり多くの契約の問題があるため永遠に『お蔵入り』か?と考えざるえなかったのです。
しかし、近年多くの『お蔵入り』の録音を発売してきた『テスタメント』レーベルがついに発売の予告を出しました。『ジークフリート』からの発売、しかもフルプライスですが少ない小遣いで全曲購入を目指します。『マイスタージンガー』の名演以上を期待し発売を待ちたいと思います。


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